12月 23, 2010

猫型偵察機


地球の空を飛ぶ鳥の動きを記録中
 
とぼとぼと2本足で歩き、身体も固く、大した動きもできず、全身つるっパゲで、局所的に貧弱な毛しか生えていない「ニンゲン」という生き物より、しなやかな身体を持ち、ほれぼれするような運動能力を身につけ、全身に豊かで多彩な毛を生やしたこの「猫」という生き物の方がはるかに美しいと感じることがある。

午前中はいつもサナギのベッドの端で寝ているらしい。日の当たる場所をよく知っている。午後になると、ばーちゃんの部屋に移る。太陽の動きに合わせて、居場所をちゃんと変えるのは本当に見事。あたかも太陽電池でも内臓されていて、ひたすら充電しているかのよう。


太陽電池を充電中

そういえば、誰が書いたか忘れたが(星新一だったかな...?)、猫は、地球よりもっと進んだ他の星から送り込まれた「偵察機」だという話があった。地球を支配する生き物(ニンゲン)の嗜好を綿密に調べ、その生き物が最も好みそうなサイズと形、声などを研究した結果、いまの猫になったというわけ。そして、その猫という精巧なロボットに偵察機器を埋め込み、地球に送り込んでニンゲンの生態を観察し、いずれ地球を乗っ取ろうという作戦だ。

もくろみ通り、猫(偵察ロボット)はニンゲンに好かれ、飼われて、日常生活に組み入れられた。猫の目はビデオカメラになっており、猫が見たものは瞬時に画像データとして元の星に送信される。猫がじーっとニンゲンの行動を観察しているとき、実は画像データを集めているのだ、というような話だった。有り得なくもない(笑)

可笑しかったのは、猫を見るときの人間たちは、私もそうだが、みな顔がほころんでだらしがないため、送られた画像はそんな顔ばかりだったというところ。

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