11月 11, 2012

シフ2回目の平均律!

興奮している。

子どもの頃からずっと聴き続けているバッハの音楽。中でも一番好きな「平均律クラヴィーア曲集」の新録音が出た!それも、いま私が一番好きな演奏家、アンドラーシュ・シフによるもの。その彼の2度目の録音なのだ!グレン・グールドがゴールドベルク変奏曲を2回録音したのは有名だが、平均律を2度も録音する人は珍しいのではないだろうか。プレリュードとフーガを一組として全48曲。それら全てを、彼の別バージョンでもう一度聴けるというのだから、もちろん即、買った。

中学生ぐらいのときから現在まで、ほんとうに色んな人の演奏で聴いてきたこの曲集。今のところ自分の聴きたい(→いずれは弾きたい)バッハに一番近いのがシフの演奏だと思っている。細かいところまで行き届いた繊細な演奏。決してフォルテシモを使わず、アーティキュレーションとテンポの変化だけでフォルテシモと同様の効果を生む技術。ペダルを使わないところ。リピートを単なるリピートとせず、別のバージョンとして示してくれる、そのサービス精神とウィット。装飾音のセンスのよさ。良いところは色々あるが、私が何より納得するのは、彼がすべて暗譜(!)で弾くこと。ここが肝要な点だと思っている。

実際の目が楽譜を追わなくてよいということの生み出す効果はすごいと思う。脳の中の視覚的機能が実際の視覚から開放されて自由になり、頭の中で音が自由に踊り出す。(と、私は勝手に信じている。)それによって、あの時代の音楽の魅力である「即興性」が生まれると思う。その私の信念を実際の演奏として示してくれるのがこの人、シフなのだ。

ペダルを使わないピアノ演奏。そのためには指使いがすごく重要になる。それでなのだろうか、「シフによる運指記号付き」の平均律の原点版楽譜が出版されている!ということで、この楽譜も即買い。一度にずいぶんと買い物をしてしまった。でも、シフの録音を手本に、この新たに購入した楽譜を使って、私の小さなチェンバロ(※チェンバロにはペダルがない)で、一生をかけて1曲1曲練習していこうと思う。これで、私のライフワークのための道具がすべてそろった。

父が若い頃購入した平均律の楽譜は、書き込みだらけで、もうボロボロになっていた。そろそろ私自身の楽譜を買ってもいいなと思っていたところだった。家族にさんざん苦労をさせるだけさせて、何も残してくれなかった父だけど、少なくとも私にとっては、バッハの音楽という一生の楽しみを残してくれた偉大な父だった。父への感謝は、こうやって人生の後半にじわじわと湧いてくる。

興味のない人にとっては意味不明の記事になってしまったかも。


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さて、恒例の畑の備忘録。


夏の畑は実のなるものが多くて華やかだけど、実のなるものが何もない秋の畑も、葉物が多くて意外とにぎやか。蚊もいないし快適快適。何時間でも作業ができる。ときどきモズやヒタキが訪ねてきてくれる。日差しが温かいし、秋冬の畑っていいなあ~

2年目の秋は、大根に初挑戦。初めてにしては、なかなか上手くいっている。小カブは2回目。前は間引くのが遅れて上手くいかなかったので、今年はその点に注意して頑張っている。今のところ順調。あとは葉物野菜。菊菜、ほうれん草、ベビーリーフが真っ盛り。

菊菜(春菊)が思いのほか上手くいって、めちゃくちゃ美味しい!おでんに入れたり、ラーメンや蕎麦などの麺類の上に乗せてもおいしい。菊菜ってこんなに美味しいものだったんだ!



畑の甘柿。なつかしい柿の味がする。


初挑戦の大根


ベビーリーフ


小かぶ


菊菜


ネギ&ほうれん草


紅芯大根


ベランダで育てた苗
(えんどう豆&食用菜の花)