6月 24, 2012

せめぎあい

甥っ子と一緒にじゃがいもを収穫。思ったほど多くはとれなかった。聞けば、この辺の畑はどこも今年のじゃがいもは不作だったらしい。気候のせいもあるのかもしれない。

タマネギ収穫後の畝を耕しなおして、ベランダで育っていた茄子、甘長トウガラシ、トマト、ミニトマト、ブロッコリーの苗を植えた。これも甥っ子に手伝ってもらった。小さな子に手伝ってもらうのは正直、かなり骨が折れる。いつもの2倍疲れた。けど、にぎやかで楽しいし、何となく縁起がいいようにも思える。

いま専らの問題は虫や鳥の害。オクラ、ズッキーニ、ミニトマトが軒並みやられている。もしかするとタヌキも出るのかもしれない。何かそれらしき足跡があった。なにしろ敵は24時間ずっと作物が実るのを待ち、チャンスを狙っているのだ。それに対し、こっちは週末のほんの数時間しか畑に行けないわけだから、勝負は決まっている。向こうは生きるため、そしてこっちは趣味のため。ここでも負けている。

もっと本気でやらないと、誰のために作っているのか分からなくなりそう。町の畑でもこれなのだから、田舎の畑なんて、もっともっと深刻なのだろうと思う。里山の暮しというのは「人間と自然のせめぎあい」だと、どこかで読んだことがある。自然を大切にとか、そんな甘いことは言っていられない。虫や鳥や獣と戦わなければ人間の取り分は確保できないというのが現実なのかもしれない。

自分で野菜を作ってみると、いろんなことが見えてくる。

6月 19, 2012

ひとりじゃない

そうそう、このことを書くのをすっかり忘れていた。ほんの小さな出来事だけど、私にとっては大きな出来事だった。

少し前のことになるが、畑でひとりで作業をしていたとき。とても天気のいい日だった。お日さんの光がたっぷり降り注ぐ朝、畑のまわりの草むらでパチッ、パチッと音がする。鳥が何かをついばんでいるのかと思い、そのたびに必死で探してみるんだけど、何もいない。でもまた音がする。かなり大きな音。ぜったい誰か居ると思い、何度も探す。わからない。

作業を終えて帰り道、道端でまた同じ大きな音がした。すかさず見ると、真っ黒になったカラスノエンドウの実が弾けてタネを飛ばしていた。そう、カラスノエンドウの弾ける音だったのだ。弾けたあと、水牛の角のようなねじねじのさやが残っていた。随分と立派な音をたてるんだなあと関心した。畑にいる間ずっと、この音を聞いていた。そのあいだ、何となく一人じゃないような気がしていたのだが、たしかにひとりじゃなかったんだ。

植物の存在を大きく感じた朝だった。


そして季節がまた一歩すすんで梅雨。栗の花の香りが空気を満たし、クチナシも強く香っている。ザクロの鮮やかなオレンジ色の花も咲いた。世の中が水分で満たされて、自分まで全身イオン化していくような感じ。梅雨って結構好きかもしれない。

6月 17, 2012

思いがけない楽しみ

といっても漫画。全37巻を一気に読み終えた。こんなに夢中になったのは久しぶり。しかも、私にはめずらしくスポーツ漫画。

仕掛人は、もちろんサナギ。小学生の頃からのジャンプ少女のサナギが最近はまっているのは、いわゆるスポ根(スポーツ根性?)マンガ。で、このたびアメフト漫画の『アイシールド21』全37巻を大人買いして、ファンを増やすため、学校で友達数人に順番に回している。その列に何故か私も加えられ、読み始めたところ、これがめちゃくちゃ面白い!アメリカンフットボールなんて、これまで全く無縁の世界だったけど一気に読み終えた。そして今、なんと2巡目(笑) みんなサナギの作戦に、まんまとはまってしまったわけだ。

自分の人生に思いもかけない要素が突如舞い込んでくるというのは、なかなか楽しいものだと思う。

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ところで、とうとう決まってしまった大飯原発再稼動。これに関して、どれだけ多くの人が反対の声をあげ、デモをやり、行動を起こしてきたか、まったくと言っていいほどテレビでは報道されなかった。新聞でも、ヤフーのトップニュースでも見かけない。なんかまた逆戻りしてしまったような感じ。これでまた、日本の贅沢すぎる暮らしを見直す機会が遠のいたんではないだろうか。自動販売機、過剰な冷暖房、どんどん増殖しているエスカレーター、自動ドア、公衆トイレの自動洗浄機、手の乾燥機... 街に電気の無駄遣いはあふれているというのに。なんかやるせない。

なんていう私の嘆きをよそに、漫画の山の隙間で平和に眠るタマジ。


タマネギの国&へんな苗!

タマネギの国、淡路島がすぐ目の前にある。そのせいか、このあたりの畑ではみんなこぞってタマネギを作る。私も畑のおっちゃんにすすめられて沢山作った。生食、洋食、インド料理と、タマネギ消費量の多い我が家なので、たくさん収穫できて本当に嬉しい!


赤玉、白玉、あわせて23kg!

紫タマネギの酢漬け。
色が綺麗!らっきょうより美味しい。

ところで、最近の野菜に関してひとつ衝撃的なことを知った。それは苗のこと。

夏野菜の苗がお店に出回っていた時、「接木苗」というのがあった。畑のおっちゃんに聞くと、それらはトマトや茄子やキュウリなどの苗には違いないのだが、根だけは何とカボチャなのだそうだ。カボチャの根は強い。だからカボチャの根にトマトなどを接木して売っている。よく見ると苗の途中に接いだ跡がある。こういう苗は強くて失敗なく育つため、普通の苗よりも少し割高だけど、人気がある。

なんかへんなの。反射的に「気持ち悪い」と思ってしまった。失敗の許されないプロの農家ならいざしらず、私の小さな家庭菜園にはそんなハイテク苗は要らない。ちゃんとキュウリの根っこを持ったキュウリの苗、トマトの根っこを持ったトマトの苗を育てたい。

というわけで、うちのキュウリ・トマト・茄子・甘長トウガラシ・ズッキーニ・オクラの苗は、いわゆる「固定種」と呼ばれるものを「野口のタネ」から取り寄せて、タネから育てたもの。初心者のくせに、こだわりだけは「いっちょまえ」。うまく育つといいけど、育たないと何かはずかしい。

6月 16, 2012

梅雨

またまた久しぶりの日記。いつのまにか1ヶ月経っている!この1ヶ月のあいだの畑の変化はすごかった。やはり草木がぐぐんっと伸びる時期なのだろう。畑の作物もめまぐるしく成長、収穫そして新たな植え付け、と何だか人間のほうが引きずり回されるような毎日だった。でも、それが楽しい。

ようやく梅雨に入って、毎朝4時半起きで水遣りに行く生活からは少し開放されそう。

5月のえんどう豆の次に収穫したもの: ソラマメ、たまねぎ。

ソラマメはとるのが遅かったようで、すこし傷んでいた。収穫時を見極めるのは本当に難しい。タマネギは逆に早すぎたかもしれない。でも味はなかなかいい。

畑に生えた梅の大木に見事な梅の実が成っているのがずっとずっと気になっていた。思い切って畑の主に聞いてみた。「ああ、持って帰ってええで」と言ってもらい、天にも昇る気持ちで梅を採らせてもらった!何しろ私は子どもの頃からの大の梅好き。梅干が何よりの好物なのだ!今年は久々に自分で梅干を作ろうと思う。


畑に生えた梅の大木に成った梅。
まだまだ沢山あったけど、高すぎてとれない。



ソラマメ


と、ここまで書いたところで、畑の仲間のおじさんから電話。とれすぎて余った野菜をくれるというので、そそくさともらいに行ってきた。ほうれん草、水菜、サニーレタス、採れたてキュウリ、茄子をもらった。この嬉しさを何と表現したらいいんだろう。何しろ、おじさんの作る野菜は味がぜんぜん違う。ぜったいにお店で売っていない味なのだ。仕事ぶりも丁寧だし、夫婦仲もいい。その心根の豊かさがそのまま味になったような感じ。


さて、私の畑。いま植わっているものは、オクラ、トマト、ミニトマト、ズッキーニ、じゃがいも、キュウリ、茄子、いんげん豆。そして、ベランダにゴーヤ。いずれも、収穫はまだまだ。とにかく、みんな可愛くてしょうがない。



キュウリ

ミニトマト

オクラ

ズッキーニ

植物もかわいいけど、虫もかわいい。畑にはその両方の楽しみがあって、何時間いても飽きない。

ベランダに植えたゴーヤの葉に
カマキリの赤ちゃん!

先日、丹波篠山の知人宅に行ってきた。そこで出会った虫たち。


今も茅葺を守る篠山の知人宅


ハンミョウ

糸トンボ


サナギにパソコンを明け渡せと言われたため、ここで中断。明日また続きを書こうと思う。