2月 10, 2009

渡りに舟

いやー、ほんとにびっくりした。ちょっと背筋がぞぞーっしたほど。

この前の日曜日、知らない電話番号からいきなり電話がかかってきた。「間違い電話かもしれませんが、もしかしてここは△△さんのお宅でしょうか」、などという怪しい始まりだったので、てっきり迷惑電話だと思い、最初冷たい対応をしていたら、なんと仕事の依頼だった。

10年以上も前、さなぎが生まれたばかりで、どうしても仕事が欲しいときに、イチかバチかで出しておいた履歴書を大事にとっておいてくれたのだそう。大阪にある翻訳会社。当時私は、ヒンディー語・ベンガル語・ウルドゥー語の翻訳・通訳が可能と書いていたそうだ(笑)。

あれから11年。私はすっかり方向を変え、簿記の勉強から入って、今では会計事務所で働いている。遠い昔の外国語のことなど、もうすっかり忘れてしまっている。でもでも!今は事情が変わった。もし本当にさなぎが中学校に合格してしまったら、高額の授業料を何とか工面しなければならない。どうしても収入を増やしたい。どうしよう、どうしよう、と考えていた矢先に、この翻訳会社からの仕事の依頼!

内容は、刑務所で、受刑者が書いた手紙(ウルドゥー語)の要点翻訳。今の状態では、はっきり言って無理。でも、何だろう、これが私の強みと呼んでもいいのかもしれないが(いや、弱みなのかもしれないが)、二つ返事で引き受けてしまった。仕事は来る4月から、とりあえず1年間。4月までに猛勉強して、何とかする(笑)。月に2回程度、年間30回こなせばいいそうだ。それなら、職場を休んでも何とかなるだろう。もしかすると、そこから会計方面の翻訳(英語)の仕事にもつながるかもしれない。そうなれば、職場の所長も歓迎してくれるだろう。

ウルドゥー語というのは、パキスタンの国語。この言語は面白い。実は、北インドの共通語であるヒンディー語と、パキスタンのウルドゥー語は、きょうだい同士のような言語で、日常会話レベルでは、ほとんど同じ言語。ただ文字が違うだけだ。ヒンディー語はインド伝統のサンスクリット文字で書き、ウルドゥー語はアラビア文字で書く。

昔、さなぎの父親と私は、一緒に翻訳の仕事をしていた。中東方面に輸出する電子レンジの取扱説明書を、英語からヒンディー語に翻訳する仕事。仕事をやっているとき、ウルドゥー語の翻訳者も探していると告げられた。あのときも、「それなら私ができます!」と即座に引き受け、引き受けてから、ウルドゥー文字を猛勉強し、とりあえず、パソコン入力できるようにした。ヒンディー語からウルドゥー語は、表記を変えるだけ。彼が英語からヒンディー語に訳し、それを私がウルドゥー語に書き直す。一度の翻訳で、2倍の収入が得られたのだ。

あの頃、付け焼刃で覚えたウルドゥー文字を再び思い出さねば。今度は夫の助けもない。でも、お金が要る。どうにかするぞ!幸い、あの当時、火事場の馬鹿力で一気に揃えたウルドゥー語の辞書など(日本での入手は極めて困難)、全部置いてある。

渡りに舟とは、まさにこのこと。10年以上も眠っていた私の履歴書が、本当に必要なときに目覚めてくれた。どこかで誰かが見ていてくれて、必要な配慮をしてくれているとしか思えないタイミングだった。その誰かに、心から感謝!

ところで、昨日ネットで色々ウルドゥー語関係のサイトを探していたら、富山県警のホームページに行き当たった。ウルドゥー語で読めるなんて、全国で初めてなのだそうだ。富山には、日本海沿岸にパキスタン人街があるという。美味しいカレーも食べられるらしい(笑)。

4 件のコメント:

  1. すごいですね!私には未知の言葉です(笑)

    私は語学に対するコンプレックスがあって、そこから逃げるように他のことをがんばってましたが(いや、現在も・・・)ほんとうは語学こそ、身につけなくてはいけない技能なんですよね・・・

    マザーグース、聴いてますよ!

    それにしても、翻訳家って女性にとって素晴らしいお仕事だと思います。漫画家もそうだけど、自分の能力で、在宅で(これ大きい!)できるということ。
    山暮らしをしている友人がいるのですが、夫婦で音楽雑誌に欧米の演奏家の記事を翻訳したりして・・・うらやましい。羨ましいと思うなら努力すればいいのだけど、どうにもこうにも、語学に対する苦手意識が強くて。。

    内容も面白そう(といってはいけないかもしれませんが)ですね。すごく世界が広がりそう。

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  2. あ、マザーグース聞いて下さってるんですね!

    語学というのは私も好きではありません。単に外国語の音が好きというか、響きが好きで、耳から入った感じです。異国のことばの響きを音楽として楽しんでると言った方がいいかもしれません。

    意味が分からなくても、発音するだけで楽しいんですよね。楽譜見ながら演奏するのと、まったく同じ感覚のような気がします。

    でも、このウルドゥー語の仕事は「楽しい」とか言ってられない。しかも、手書きの文字を解読しないといけないんですね。さてさてどうなることやら...

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  3. 久しぶり。
    三月だよん。
    誕生日おめでとう。ちょっと遅れたけど。また同い年だね。

    パキスタン人街ってどこにあるんやろ。ショッピングセンター行くとパジャマ、クルタ着た旦那とパンジャビドレス着た奥さんがベビーカー押して買い物してたりする。
    おいしいパキスタン?カレー食べられるところだったら知ってるよ。お客は8割外国人。その近くのもう一軒のカレー屋さんは、もっと外国人比率が高い。一人で入っていったらみんなにジロジロ見られて、ホンマにインドにいます状態やった。今度こっち来たら行こうね。

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  4. おお!ありがとう。

    え、これ三月ちゃん情報だったんだけど...海沿いの国道?に沿ってずらっと並んだ中古車販売のお店の辺のこと。パキスタン人街とまでは行かないのか?でも、そんだけいっぱいパキスタン人が居る所って、日本でも珍しいよね。カレーやさん、是非行きたいわ!

    どこかで手書きのウルドゥー語、入手する機会ないかな?もしどこかで見かけたら、何でもいいから拾っておいて!事前に読む練習したいし。その仕事、ほんとに実現するのかどうか分からんけど...

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