6月 05, 2011

再び原発のこと

私は携帯電話ではネットにつながないようにしてるので、24時間のうちオンライン状態になるのは、早朝の1時間~1時間半だけ。その1時間が最近めっきり忙しくなった。

というのも、パソコンを立ち上げるとまず Google リーダーで友達のブログの更新をチェック。更新されてるブログがあれば、それらを読む。次に松井大輔情報をチェック(笑)。その次に mixi をチェックしてマイミクさんの日記が更新されていれば読む。それから facebook をチェック。そして最後に Twitter をチェックしようと思う頃には時間切れになり、フォローしているつぶやきを読む時間がなく、パソコンを終了してお弁当作りへ。

というわけで、最近は自分のブログを更新する時間がなかなか作り出せずにいる。ということで、ちょっと山椒の処理を中断して、書きたいと思っていたことを書いておこうと思う。また原発のことかとウンザリしている人は、ここから先はスルーしてくださいね。

このたび、小出裕章という人の書いた『放射能汚染の現実を超えて』の緊急復刊版を読んだ。小出裕章さんは、原子力の専門家でありながら、というよりも、だからこそ長年ずっと原発に異議を唱え続けてきた人で、今は京大の原子炉実験所の助教をやっている。その小出裕章さんの本が急に売れ始めたそうだ。これまではマイナーな出版社からしか出なかった彼の本が、今になってようやく続々と大手出版社から出ることになったのだ。とても読み応えのある内容だった。20年も前に書かれたにもかかわらず、今の日本にとって、あまりにも生々しい。

なにか利権がらみのことが背後にあって、どうにもならないまま危険を承知で原発事業が進められてきたのだろうということは素人でも容易に想像がつく。前に見に行った「ミツバチの羽音と地球の回転」(accoちゃん有難う!)の自主上映後の鎌仲ひとみさんのトークでも知ったことだが、原発事業の推進に少しでも反対するような思想を持っていると、政府関係、マスコミ関係から徹底的に排除されるのだそうだ。

この小出さんも、原発に反対したために研究者としての地位も予算ももらえず、60歳を過ぎても助手のまま。ご本人はそれを全く意に介さず、むしろ変に出世しない方が好きな研究がやりやすいと言っている。京大だからこそ大学に置いてくれているが、東大ならばクビになっていただろうとも言う。権力に抗いながら、自分の主張を曲げないでいることは大変なことだと思う。私はこういう人を心から尊敬する。そして、そういう人の本を出版してきた勇気ある出版社にも敬意を抱く。

どうしてこういう人がもっと早く表に出てこなかったんだろう。どうして原子力発電を日本に導入する前に、それを阻止できなかったんだろう。それは、これまで政治に無関心だった私たちみんなの責任でもあると思う。少なくとも私は無関心だった。それを反省しなければと思う。これからは、こんな重大なことを決めたり導入したりする時は、国民投票させてほしい。いや、汚染は国境を超えて広がるのだから、日本だけで決めてはいけないかもしれない。

いたたまれないのは、ちゃんと原発の危険を知っていて、あえて原発を避けてきた国々、原発を選択しなかった国々にまで、この放射能の汚染が容赦なく広がってしまうということ。電気など生まれてから一回も使ったことのないような国にまで迷惑をかけてしまうかもしれないこと。そもそも原発は最初から多くの現場労働者の被爆を前提としている。そんな方法で作られた電気で生活が快適になっても、何となく気持ちが落ち着かない。

小出さんによれば、世界で「先進国」と呼ばれるほんの数カ国(残念ながら日本を含む)だけで、地球上に存在するエネルギーの実に8割を消費しているのだそうだ。そしてそれでもまだ電気が足りないと言っている。電気はおろか、最低限の煮炊きすらできない国もあるというのに。この贅沢すぎる生活を何とかしないと、つつましく暮らしている人たちに対して申し訳ないし、恥ずかしい。

最近よく甥っ子の子守に行く。
彼を野放しにできる京都府立植物園は有難い場所。
福井の原発銀座で事故が起きたら、もうここでも遊べない。

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