1月 19, 2013

冬ごもり

『冬の本』という美しい本を、美しい人からもらった。夏葉社という面白い出版社から出ている。色んな人が「冬の本」について書いている。読んでいるうち、ものすごく静かで透明な気分になってくる。ゴミが静かに沈殿して水が澄んでくるような。いいモードに入ってきたという感じ。

「冬」という言葉にはなぜか温かみを感じる。その語感を体現したような話がいい。

冬には思いきり厚着を楽しむ。毛糸のものを何枚も重ね着する。薄着のほうが体に良さそうなのは分かっているが、厚着をして、心身ともに内にひきこもり、自分を甘やかすことにこの上ない贅沢さと甘美さを感じるのだ。休日はどこへも出かけず、家で温かいものを食べて、温かい猫をひざに乗せる。ああ、この至福のとき!

冬はいいなあと思う。元来ひきこもり体質の自分によく合っている。ひきこもれる場所があって本当にありがたい。

同じくひきこもり体質のタマジさん、お正月に甥っ子たちが来ている間、ただひたすらに鬱陶しがっていた。上の甥っ子はどうやら人間らしいということが分かってきた様子なのだが、下の子はまだまだ謎の動きと奇声で不気味きわまりないので、とうとうこんなところに避難することを覚えてしまった。甥っ子たちはタマジのことが大好きなのだが、逆はムリ。ほかの部屋は寒いので、なんとかここで自分の存在を消そうとしているタマジ。


(ラジカセに?)なりすましタマジ

2 件のコメント:

  1. 置物と化しているタマジくん、ご本人(本猫?)には悪いですが、笑ってしまいました。

    畑の被害、落ち込みますねー。
    柿だけでは満足できないとは、鳥の世界でも
    「バランス良く食べましょう」
    と健康ヲタクやグルメが流行っているのかも。

    対策とは、ネットを張ったりするのでしょうか。
    コストも手間も、かかりますね。

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  2. そうなんですよ。あんまりコストや手間はかけたくないんですが、
    やはりヒヨドリ用の目の細かい網を張るしかないようです。

    どうやらヒヨドリには渡る集団と留まる集団があるようで、
    畑の野菜を食べるのは、固有のなわばりを持たない「渡り組」
    らしいのです。なわばりがなく、美味しい木の実にありつけないので
    しかたなく野菜を食べにくるらしいんですね。
    渡り組なので、しばらくするとどこかへ去っていくのかな??

    あと、ヒヨドリたちは春の繁殖期になるとたんぱく質が必要になって、
    昆虫食に変わるようですので、まあそれまでの我慢ですね。

    すっかりヒヨドリに詳しくなってしまいました。まずは敵を知らねば。

    タマジ、賢いでしょう!甥っ子たちの手の届かない場所をよく知ってます。

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