2月 20, 2011

こつこつと

京都に松田道雄という小児科の医者がいた。ロングセラー『育児の百科』(岩波書店)の著者だ。わが家の子育てバイブルのような本で、親子代々参考にしてきた。

その松田道雄の晩年のエッセーの中の一節が妙に心に響いた。

「高官でもなく、タレントでもなく、富豪でもない人間であっても、毎日の仕事を翌日にのばさぬようにやっていれば、それはそれでなにものかでありうる。70有余年に近づきになった人たちからの年賀状をながめていると、そんな気になる。」

朝起きて、お弁当を作って、仕事に行って帰ってくるだけの毎日を過ごしていると、ついこんな毎日でいいのだろうかと思ってしまうけど、こういう言葉に出会うと、ああやっぱりこれでいいのかもしれないと思う。なんと単純な。

でも、まあ確かにその通り。縦糸に横糸を通して、トントンと間を詰める。この平凡な作業をただひたすら繰り返すだけで、おしまいには見事な布が織り上がるのだ。毎日こつこつと。これでいい。

5 件のコメント:

  1. にゃぴ2月 20, 2011

    毎日の仕事を翌日にのばさぬようにやる、ということがワタシにとってはすごく難しい。ついつい後回しにしてしまうことがたくさんあったりするのよね。
    今はお弁当づくりや日々の片付けなんかがそう。
    子どもが小さい頃に、家事と仕事を両立するには、手にしたらそれを完結させちゃうって事だったんだけど、洗濯物を取り入れて、そのままたたんじゃうって事さえ出来ないのよね。後回しにしてしまうと、めんどくさくなっちゃうし、嫌~になっちゃって。
    もう一度生活見直します。

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  2. たしかに、家事は私もそう。特に「かたづけ」ね、後回され率が高いのは。

    職場では、何事もやりかけたら完結させるよう努力してるし、ある程度できてもいると思うんだけど、家事はあかんわ...毎日食べて寝るので精一杯。時間がないわけじゃなくて、やる気の問題というか。

    ななちゃんもお仕事あるからね。両立は大変だと思うよ~

    がんばろう!

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  3. にゃぴ2月 21, 2011

    そうそう、そのやる気の問題なんよ~。
    時間はあるもん。
    後回され率を減らすようにちょと頑張ってみる。

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  4. 松田道雄さんの翻訳で貝原益軒の養生訓、楽訓、和俗童子訓を収めた本があるようです。
    まだ読んでないので、今度読んでみます~

    私も今日出来ることは、明日に延ばしてしまいます…ズルズルと。
    特に片付けとお金の計算、管理が。

    姉や母は、几帳面なのでテキパキ!
    いつも小言を言われて、耳が痛いですが…気にしなくなりました。
    私のペースでやってます(笑)

    でも、もっとちゃんとすれば、時間を有意義に使えそうな気もします。

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  5. accoちゃん、ありがとう!

    松田道雄責任編集の『貝原益軒』(中央公論 日本の名著シリーズ)ですね?さっそく図書館で予約しました!楽しみです。

    毎日毎日の生活のこまごましたことを大切にしたいですね。今日は掃除と片付け、頑張ります!

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