5月 12, 2013

百井の里ファーム その1

かなりショックな体験だった。

 ヨガのaccoちゃんに誘われて見に行った、京都大原の百井(ももい)というところにある有機農業の畑。そこの土!しっとり湿って、歩くと足が沈むぐらい、ふかふか。しかも、何ともいえない香ばしい匂いがする。少し掘ると、無数のミミズが出てくるし、地蜘蛛もたくさん歩いている。手に取ると、いわゆる「団粒構造」のお手本のように粒を成してパラッと崩れる。まあ、標高が630mという環境の違いもあるのかもしれないけど、うちの畑の土とあまりにも違いすぎる!

ここの畑は、なるべく耕さず、雑草も抜かず、有機物を丁寧に投入するということを始めてから何年も経ったもの。その日も、使っていない畝にはハコベがびっしり生えていた。わざと生やしてあるのだそうだ。シイタケ栽培から出る使用済みの菌床なんかも撒いてあるらしい。そのほか、手作りのぼかし肥料、米ぬか、籾殻なんかも使って、土中の微生物を元気にしているそうだ。

畑を始めてから薄々ながら感じていたことが、この日しずかな確信に変わった。そう、やっぱり有機無農薬で畑をやるなら草取りはしないほうがいい。

最初に畑を始めたとき、前の使用者がほったらかしにしていて、雑草がうっそうと生えていた。でも、そのときの土は今思い出すとなかなか良い土だった。しっとりして、ミミズもいっぱいいた。それから、畑のおっちゃんに言われるがまま、せっせと草取りに精を出し、一生懸命土を耕すうちに、土はだんだん固くなっていった。雨の降らない日がつづくと、まるでセメントみたいにカチカチになってしまう。それなりに、堆肥も入れるし、抜いた草も土に戻しているのにもかかわらず、だ。

しだいに、これでいいのかという疑念が生まれ始めた。と同時に、自然栽培(雑草を抜かず、耕さない農法)をちょっぴり疑ってもいた。それでちゃんと成功している畑を見たことがなかったからだ。でも、この度それをまさに目の当たりにしてショックを受けたのだ。やっぱりそれでいいんだ、と。


菜の花が咲き乱れる畑

百井はちょっとした山の中なので、すこし気温が低い。今頃ようやく桜や菜の花が満開だった。


コウタイサイの菜の花

この気温差をうまく生かして野菜の栽培をしているのだそうだ。


愛らしいハコベ
ハコベがたくさん生える畑は土壌の状態が良いらしい

この日の農作業の成果:
ほうれん草、春菊・赤からし菜のタネ播き
じゃがいも2種類の植え付け


白いスミレが咲いていた

ほんとうにいい経験になった。やはり「良い土」を実際に見るということは一番だいじなことだと思う。この機会をくれたaccoちゃんハンサムベジタブルマーケットハンサムガーデンの代表者、ハンサムな窪さんに感謝!(百井ほか、近畿各地の有機無農薬栽培の野菜は、上記リンクの「ハンサムベジタブルマーケット」で買えるそうです)

とりあえず今は雑草を生やすと地主さんに怒られる。ちゃんと耕して、畝も毎回立てなおさなければ「指導」が入る。でもいつかきっと、私もあんな方法でふかふかの土を作りたい!(だんだん野菜づくりよりも土作りのほうに興味が出てきたかも...?笑)

百井ファーム その2

百井の里ファームの近くにある、すごい家にも連れて行ってもらった。

ここのご主人は猟をやる人で、まず家に入ると沢山の猟犬(みんな真っ白の紀州犬)が出迎えてくれた。生まれたばかりの仔犬の小屋のそばには、何とも美しいお母さん犬。その隣の小屋には、彼女が7ヶ月前に生んだ子たちもいた。美しいうえに子沢山。しかも、この子、猟犬としてもすごく優秀なのだそうだ。


才色兼備お母さん


生後7ヶ月の息子たち


生まれて間もない仔犬たち

養蜂もやっていて、あちこちにミツバチの巣箱が設置してある。ミツバチが減ったと騒がれているけど、大原百井の里のこのおうちには沢山のミツバチが群れていた。一升瓶に何本も取れるそう。


こんな箱があちこちに...


次から次へとミツバチ入っていく

そして、ここにお邪魔した一番の目的は、熊のさくらちゃん!手に乗るほど小さい時から飼っているのだそうだ。もう大きくなったので檻に入れているけど、小さいときは一緒に寝たり、一緒に海水浴に行ったりしていたらしい。熊をあんなに間近に見たのは初めて。パンの耳を差し出すと、そうっと手から食べてくれた。この子目当てに、ときどき山からオス熊が降りてくるのだそうだ。


ツキノワグマのさくらちゃん

あと、写真を撮り忘れたけど、イノシシやニワトリも飼われていた。市街地から一歩入るだけで、こんな「山の暮らし」がある。やっぱり京都って面白い。

色んな珍しい体験をして、大満足の一日だった。

5月 07, 2013

畑日和

連休後半は畑仕事に精を出した。

以下、来年のための覚書。

ベランダ育ちの苗:トマト、坊ちゃんカボチャ、キュウリの定植。

2週間前に播いたオクラのタネが発芽。

赤花絹さやの収穫が真っ盛り。

苗の株元にもみがらとヌカを混ぜたものを敷いた(乾燥対策)。

サツマイモの畝を準備しないといけないので、少し早いけど
玉ねぎを半分だけ収穫。来年からはもっとちゃんと計画を立てねば。

新玉ねぎの塩炒め、甘くて美味しい~!!

全部で30個、6kgの収穫!

5月 01, 2013

虫には虫を

畑に植えた食用菜の花は、最初ヒヨドリにめちゃくちゃにやられて死にかけだったけど、春になり、ヒヨドリがあんまり菜っ葉を食べなくなると(産卵が近づくと昆虫食に変わるらしい)、菜の花はもりもりと勢いをもりかえし、遅ればせながらも立派に成長した。

一方、ベランダに植えたほうの食用菜の花は、最初こそ順調に育っていたものの、その後どこからやってきたのか、大量のアブラムシに汁を吸い尽くされ、大きくなることなく枯れてしまった。

この違いは何だろう?と考えると、思い当たるのは天敵の存在の有無。畑にはたくさんのてんとう虫がいる。蝶もアブも飛んでいる。畑の菜の花のアブラムシは、ヒラタアブの幼虫がきれいに食べてくれていたのだ。ところが、ベランダのアブラムシには天敵がいない。

というわけで、このたび畑でてんとう虫を15匹ぐらい捕獲。交尾中でもおかまいなし。ばしばし捕獲して、ベランダに連れてきた。いまアブラムシの被害にあっているのは、トマトの苗とイチゴ。それとミツバ。それらのプランターにてんとう虫達を放してみた。

さて、効果のほどはいかに。

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後日談:

いっぱい連れてきたてんとう虫たちは、しばらくはせっせとアブラムシを食べてくれていたのだが、その後、ベランダ先住者のアリに食べられてしまったようだ。そして、またアブラムシの天下に。

ごめんなさい、てんとう虫。