最近はまっているものに「レモンライス」がある。南インドでよく食べられる焼き飯のようなもの。スパイシーで、塩味、甘み、酸味のすべてが入った爽やかな味の炒めご飯。これだけ食べてもいいし、何かスープカレーと一緒に食べてもおいしい。
材料は、ごはん、玉ねぎ、にんにく、生姜、香辛料(クミン、粒マスタード、ターメリック、鷹のツメ)、ピーナッツ、塩、そして仕上げにレモン汁とコリアンダーの葉。以上は我が家風。本物はこれに、「カレーリーフ」という柑橘系の葉、そして「ウラルダール」という小さな豆が加わる。でも、それら二つは手に入りにくいので割愛。
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我が家流のレモンライス |
実は少し前に、自家製野菜でインド料理店をやったらどうだろう、と妄想したきっかけは、このレモンライスにある。
というのも、これをうちで最初に作ったとき、レモンも、生姜も、玉ねぎも、無農薬有機野菜で作った。その美味しかったこと!そして次に作ったときは、レモンと生姜は普通のスーパーで売っているものを使った。するとぜんぜん味が違った。最初のときほど美味しくない。作り方はまったく同じなのに、こんなに味が違うのかとびっくりしたのだった。
で、それを念頭にインドレストランで食事をしたとき、出てきたオクラのドライカレーにしても、ブロッコリーのカレーにしても、味付けは上手なのに、素材の味がお粗末すぎることに気がついた。味がないどころか、不要な味(農薬っぽい変な匂い)がする。野菜そのものを変えれば、もっともっと上等なカレーになるのに!
インド料理といえども、結局は素材のよさが味を左右する。それなら、本来の野菜の味がする有機野菜を使ったら、きっと本当のインド料理の味が再現できるはず。
これから日本も亜熱帯になっていく。今まで日本では育たなかったような南国の野菜も、育つようになるかもしれない。そして、日本人の体も、インド料理をもっと欲するようになるかもしれない。やっぱりやるしかないかな!
などと、ときどき発作のように妄想する。