10月 01, 2011

突然のお別れ

生と死が入れ替わるのは新月のときが多いという。サナギが生まれたのも新月の朝だった。

そして、今回も新月の日だった。とつぜんの訃報。ガンで闘病中の職場の女性が亡くなった。あまりに突然のことで、所員一同まだ茫然としている。

享年53歳。まだ若い。家も買ったばかりだし、可愛い犬も飼い始めたばかり。これからまだまだ楽しいことがあっただろうに。職場では、彼女と私だけ子どもがあったので、よく色々と相談に乗ってもらっていた。席が近かったので、毎朝いろんなことを2人で話した。

美しく落ち着いた声の持ち主で、電話を取るのは専ら彼女の仕事だった。大阪の女性らしく、軽妙な冗談のやりとりも上手だった。人との距離のとり方もすごく上手で、過剰に踏み込まず、かといって冷たくもないという、バランスのとれた性格の持ち主だった。

なんでこんなことになってしまったのだろう。きつい抗がん剤を投与されていると言っていた。きつい抗がん剤が、ガンではなく彼女をやっつけてしまった。

すぐまた戻ってくると思っていたのに。職場の先輩として、人生の先輩として、すごく頼りにしていたのに。毎日聞いていた、あの声がもう二度と聞けないなんて。もう二度とあの可愛い笑顔が見られないなんて。ついさっきまで側にいた人が、もうこの世にいないなんて。

死というものは、何度ふれてもびっくりする。うろたえる。

今日は彼女の告別式。こんな形でしか再会できないなんて...

高校卒業してすぐに働き始め、一度の出産をはさんで、ずっと働きづめだったTさん、本当におつかれさまでした。あなたのことは一生忘れません。

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