9月 04, 2011

天の川に抱かれて

「手作り日和」で書いたような一見優雅そうな(?)一日を過ごしたのは昨日のこと。今朝はそれと真逆な朝だった。

そもそも始まりが悪い。朝の3時半ごろのこと。タマジが毛玉を吐く音で目が覚めた。猫は世話要らずだけど、この毛玉吐きだけはどうにもならない。いつ何時、どこでやられるか分からないからだ。これを早朝にやられるとしんどい。真っ暗な中、他の家族を起こさないように懐中電灯で床をサーチしながら音のしたあたりにたどり着き、ティッシュとスーパーの袋と「手作りファブリーズ(重曹水+精油)」で処理する。まあこれには慣れているので、いつもの要領で手際よく片付ける。そして二度寝。

その二度寝の最中、ぜんぶ吐いてしまってお腹が空っぽになったタマジが、餌をねだりに私を再三起こしに来る。眠いので無視していると、どんどん工夫して起こそうとする。その工夫がかなり悪質。私の大事な楽器(ピアノのような楽器。スピネット)の上にのぼり、ドスンと降りるのを繰り返す。それでも無視していると、楽器の上からさらにその横の棚のほうへ登り、ごちゃごちゃと物が置いてあるあたりをわざと歩こうとする。それでもまだ私が無視していると、

ガッシャ~ン!!と音が。

ああ.....

棚に積んであったビーズのケースと一緒にタマジが落ちてきたのだった。大量に買い込んであるビーズを種類ごとに分類してプラスチックの容器に入れてある。落ちたとき、その蓋が開いていませんようにと祈りながら、下半身を落下物に埋めたまま、私は懸命に狸寝入りを続けていた。なぜなら、いま私が起きると、「物を落とす」→「私が起きる」というパターンをタマジに学習させてしまうことになるからだ。それだけは避けねばならない。

がんばって起きないようにしていると、タマジが私の布団の周りをぐるぐる、ぐるぐる歩き回る。「まだ起きへんのかな~この人は」というタマジの声が闇の中から「ぶるるん、ぶるるん」と聞こえる。が、それに混じって不穏な音が!それはまぎれもなく、畳にばらまかれたビーズの音。やっぱり蓋は開いていた。が~ん。

タマジは歩くたび、彼の肉球にビーズを埋め込み、それを他の部屋へと散らしていく。もう限界だ。起きてやる!(ただし、タマジに餌はやらないぞ!)と覚悟を決めて部屋の電気をつけてみた。

あぜん...

よく、「宝石箱をひっくり返したような星空」という表現があるが、私の寝床の周りでは、比喩ではなく本当に宝石箱がひっくり返されていた。

その後、ビーズ拾うのに何時間かかったか、誰にも言いたくない。

そして、ビーズの分類はもうめちゃくちゃ...
しかも、猫の毛がまじってる!!

反省:落とされて困るものは、最初から床の上に置いておこう。
    →あくまで猫を叱らない(猫派の人なら分かってくれるはず)

2 件のコメント:

  1. ロマンチックなタイトルに惹かれて読みましたが、悲惨な結末でしたね。

    私も猫は好きですが・・・。

    初めて家内を私の熊本の家に連れ帰ったときは、ペルシャの「トム」が元気なときで、朝から私たちが寝ている座敷の障子の外に来て、
    「にゃーご、にゃーご」
    と鳴いていました。
    家内は
    「開けてくれ~、開けてくれ~」
    と聞こえた、といいます(笑)。

    猫のしつけも大変ですね。
    (うちの子供の躾も苦労しますが・・・)

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  2. コメントどうも!

    トムって、トムとジェリーのトムですか?(笑)それはやっぱり「開けてくれ」って言ってたんでしょうね。きっと奥さん、トムくんに気に入られたんですね。

    我が家では、なぜか犬は躾るけど猫は躾しません。猫はそもそも躾は無理なんじゃないかと最初からあきらめてるふしがあります。

    それに悪戯も、いつかその子が死んだら懐かしい思い出に変わってくれるものですしね。そういう意味では、思い出をたくさん作っておいてくれた方がいいのかも...

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