9月 26, 2011

地下の世界

ようやく畑の鍵をもらった。

この連休のあいだに何度か行って、草ぼうぼうだった1畝を何とか使える状態にした。まだ暑いので、作業は朝6時から、せいぜじ7時半ぐらいまで。山から朝日が出てしまうと暑くて作業ができない。

目下ひどい筋肉痛。でも気分は最高。

地上で暮らす生き物もいれば、水中で暮らす生き物もいる。そして、地下にも、そこで暮らす生き物がたくさん居ることを思い知った。

畑で何かを作るということは、その地下の世界に少し割り込ませてもらうということ。

お邪魔します、という感じ。

野ぶどうが色づき始めた

9月 11, 2011

ずんだ餅&畑の主

失敗失敗。いつものように北海道産の冷凍えだまめ250gをネットで頼んだつもりが、なんと1kgの袋が届いた!自分のミスなので返品もできない。どうしよ...

それが冷凍庫を占領してしまっているので、早急になんとかせねば、ということで、東北名物「ずんだ餅」を作ることにした。ちょうど明日は中秋の名月。今年は震災にちなんで東北名物「ずんだ餅」をお供えすることにした。ちょっとお月見には似合わないかもしれないけど、枝豆を大量に消費するにはこれしかない!

話かわって、畑の件。

今日ようやく、畑を貸してくれる地主のNさんに会ってきた。仲介してくれたのは、母のお客さんのSさん。なかなか手強そうなおっちゃん、というかじーちゃんだった。仲介のSさんも同じ畑を借りている。でも、地主のNさんに今日はさんざん叱られていた。

原因は雑草。いま生え放題になっていて、それを見るたびNさんが腹が立ってしかたがないらしい。紹介された私や、付き添いで来てくれた私の母などそっちのけで、雑草を生やしたSさんを叱り飛ばしていた。

「わぇのやっとう畑見てみぃ。雑草のざの字も生えてへんやろが。おまえが頑張ったんは最初の1年だけや。素人はな、最初だけ喜んでやるねん。そやけど続かへん。」

こわ~い!!私たち3人(Sさん、母、私)は、まるで校長室に呼ばれて怒られている生徒のようにNさんの前で頭を垂れていた。本当に私にできるんだろうか...前途かなり不安。そして、私に割り当てられたのは、雑草に埋もれている一番端の2畝。雑草が茂りすぎて畝があることさえ分からない。

Nさんは、いかにも働き者です!というような80代のじーちゃん(見た目にも、かなり強靭そうな身体をしている)。かたや私はデスクワークしかしたことのない、怠惰で非力な街の女(という感じでもないか?)。たぶん私のことなんて、「どうせむりやろ」としか思ってないと思う。まったく期待されてないというのも、まあ気楽でいいかもしれない。

とにかく顔合わせは済んだ。あとは畑の合鍵をSさんに作ってもらって、ひたすらやるだけだ。

というわけで、畑の鍵をもらったら、しばらくネットから遠ざかるかもしれません。何か重要な情報(イベントのお知らせとか)があったら、どうか心ある人、私に一報して下さいね~

余計なことだけど、今日ひさびさに「わぇ」という一人称を聞いてちょっと感激した。そういえば私の父も、自分のきょうだいの前では自分のことをそう呼んでいたな...と。

9月 04, 2011

天の川に抱かれて

「手作り日和」で書いたような一見優雅そうな(?)一日を過ごしたのは昨日のこと。今朝はそれと真逆な朝だった。

そもそも始まりが悪い。朝の3時半ごろのこと。タマジが毛玉を吐く音で目が覚めた。猫は世話要らずだけど、この毛玉吐きだけはどうにもならない。いつ何時、どこでやられるか分からないからだ。これを早朝にやられるとしんどい。真っ暗な中、他の家族を起こさないように懐中電灯で床をサーチしながら音のしたあたりにたどり着き、ティッシュとスーパーの袋と「手作りファブリーズ(重曹水+精油)」で処理する。まあこれには慣れているので、いつもの要領で手際よく片付ける。そして二度寝。

その二度寝の最中、ぜんぶ吐いてしまってお腹が空っぽになったタマジが、餌をねだりに私を再三起こしに来る。眠いので無視していると、どんどん工夫して起こそうとする。その工夫がかなり悪質。私の大事な楽器(ピアノのような楽器。スピネット)の上にのぼり、ドスンと降りるのを繰り返す。それでも無視していると、楽器の上からさらにその横の棚のほうへ登り、ごちゃごちゃと物が置いてあるあたりをわざと歩こうとする。それでもまだ私が無視していると、

ガッシャ~ン!!と音が。

ああ.....

棚に積んであったビーズのケースと一緒にタマジが落ちてきたのだった。大量に買い込んであるビーズを種類ごとに分類してプラスチックの容器に入れてある。落ちたとき、その蓋が開いていませんようにと祈りながら、下半身を落下物に埋めたまま、私は懸命に狸寝入りを続けていた。なぜなら、いま私が起きると、「物を落とす」→「私が起きる」というパターンをタマジに学習させてしまうことになるからだ。それだけは避けねばならない。

がんばって起きないようにしていると、タマジが私の布団の周りをぐるぐる、ぐるぐる歩き回る。「まだ起きへんのかな~この人は」というタマジの声が闇の中から「ぶるるん、ぶるるん」と聞こえる。が、それに混じって不穏な音が!それはまぎれもなく、畳にばらまかれたビーズの音。やっぱり蓋は開いていた。が~ん。

タマジは歩くたび、彼の肉球にビーズを埋め込み、それを他の部屋へと散らしていく。もう限界だ。起きてやる!(ただし、タマジに餌はやらないぞ!)と覚悟を決めて部屋の電気をつけてみた。

あぜん...

よく、「宝石箱をひっくり返したような星空」という表現があるが、私の寝床の周りでは、比喩ではなく本当に宝石箱がひっくり返されていた。

その後、ビーズ拾うのに何時間かかったか、誰にも言いたくない。

そして、ビーズの分類はもうめちゃくちゃ...
しかも、猫の毛がまじってる!!

反省:落とされて困るものは、最初から床の上に置いておこう。
    →あくまで猫を叱らない(猫派の人なら分かってくれるはず)

手作り日和

台風がなかなか去ってくれない。こんなに雨が降ったのは初めてだ。予定をすべてキャンセルして、家に閉じこもらざるをえない。こんな日は、絶好の「手作り日和」。前から材料は準備していたものの、なかなかまとまった時間がなくて放置されていた計画をふたつ実行に移すことにした。

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ひとつは「ラベンダーの虫除けサシェ(香り袋)」づくり。

先日、家族で淡路島に行ったときに買っておいたラベンダーのドライハーブを使って、タンスに入れる虫除け袋を作った。ラベンダーは、香りがいい上に虫除けにもなる。古い木綿の布で小さな袋を作り、そこにラベンダーのドライフラワーを入れるだけ。保留剤(匂いを長持ちさせるもの)として、カレー用に買ってあったコリアンダーの種も少し入れた。

タンスに入れるだけなので、袋はべつに丁寧に作る必要はない。大きなな波ぬいでざくざく縫っていく。最近は何をするにも手縫い。ミシンを出すのが面倒なのと、あの騒々しい音が嫌いなのの両方で。好きな音楽を聞きながら、針と糸で布を縫い合わせていくと、なんともいえず贅沢で豊かな気分になる。

ラベンダーの花とコリアンダーの種
むかし作った青虫のスカートを再利用


出来た袋を何故か
タマジが温めてくれる

ベニシアさんのハーブの本によると、より虫除け効果を高めるために、乾燥させたローズマリーや、ヨモギの葉を入れてもいいらしい。

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もうひとつは、ソープナッツ(ムクロジの実)を使った「手作り石鹸水」づくり。

ソープナッツというのは、古来せっけんとして使われてきた木の実。インドでは「リタ」、日本では「ムクロジ(無患子)」という。その実の果皮には天然せっけん成分のサポニンが多く含まれ、水に入れて泡立てると石鹸のような泡が立つ。洗浄力・殺菌力は非常に高い。日本では奈良時代から薬用植物として神社などに植えられてきたらしい。

この実のことを、インドで買ったハーブの本で見て以来、ものすごく興味があった。いつか本物を見てみたいと念じていたら、なんと先日accoちゃんがインドから取り寄せたのを分けてくれたのだ。甘酸っぱくて美味しそうな匂いのする、つるつるした実だ。やはり本で読んだだけでは、この手触りや匂いが分からなかった。実物に出会えて本当にうれしい。accoちゃんに感謝。

ソープナッツ(ムクロジの実)の果皮

このムクロジ石鹸水、食器洗いにも洗濯にも使うつもり。私がこの実のことを知った本には、古代の聖者が自分の服をソープナッツで洗っている絵が描いてある。accoちゃんによると、今でもインドの田舎ではこの実で作ったシャンプーで髪を洗うらしい。私はちょっと秘密の用途にも使ってみようと思っている(決して怪しいものではありません!)

煎じて作ったムクロジ石鹸水

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畑のその後については、まだ何も報告できない。というのも、畑の柵には鍵がかかっていて、まだその合鍵をもらってないのだ。持ち主さんから声がかかるのをひたすら待っている状態。憧れだけがふくらんでいく...