慌ただしい毎日を送っているあいだに、気がついたら新年になっていた。
年末30日・31日は、さなぎの友達が来て、さなぎの誕生日会、兼お泊り会。女の子5人、しゃべったり、飲み食いしたり、それはそれはにぎやかだった。輪になってしゃべる姿は、まるでおばちゃん。特に盛り上がっていたのは、「コイバナ(恋話?)」。小学校5年生のコイバナ。聞いてて面白いのなんの。
Uちゃん:「姫ちゃん、もう告ったら?告ったらええやん!」
姫ちゃん:「告るとか、そんなんはイヤやねん。あたしは、あの子に、あたしがあの子のこと好きやって、気づいてほしいだけやねん。」
阿修羅ちゃん:「なあ、ひとつ聞いていい?姫ちゃんはさあ、それ気づいてもらって、どうしたいん?何がやりたいん?」
姫ちゃん:「え、だって両思いになりたいやん。」
阿修羅ちゃん:「でも、両思いになってもならんでも、べつになんにも変わらへんやん。もしかして、あれなん?ちょっと、あんまり言いたくないっていうか、なんかいやなこと言うけど、あれがしたいん?」
(私、ドキドキ...)
阿修羅ちゃん:「あの、つきあい、ってやつ?つきあいたいん?」
(私、ほっ。)
姫ちゃん:「いや、そんなんちゃう!」(興奮ぎみ)
というような会話が延々、夜中の1時過ぎまで続いていた。別室で寝ていた私も、さらに別の部屋で寝ていた私の母や妹も、その間眠れず。ただひとり、さなぎだけは、きっかり10時に就寝、朝みんなが起きるまで熟睡(これ、さなぎの特技)。夜のコイバナに寄れず。
コイバナの中には、背筋の凍るようなのもあった。何でも、姫ちゃんの恋敵をどうやってやっつけるか、という話し合い。
姫ちゃん:「△子ちゃん、泣かしたいわ。絶対泣かしたい!どうやったらええやろ。」
Uちゃん:「ほんならさあ、わざと仲良くなって、いきなり裏切るってどう?」
姫ちゃん:「それええなあ!やってみよか?」
(私、ぞぞ~っ!!)
こんな調子で、朝になってもコイバナは続いていた。コイバナって恐ろしい...
これが年末。毎年恒例になるのだろうか...ちょっと怖い。
そして、一夜明けたら新年に。何も変わらない。
年末から読み始めた本がなかなか面白く、妹にもすすめた。今、妹と私、同時にその本を読んでいる。妹は私が大阪府立図書館から借りてきた方を、私はそれを妹に取られたため、年末に自分で買った方を。
題名は『臨床哲学の知』という。精神科医の木村敏という人の語りで出来ている。父が精神医学に興味を持っていたため、木村敏という人の名前だけは前から知っていた。何か有名な本の訳者として。でも、どういう人かは知らなかった。
この本は、その木村敏という人の考えを、インタビューという形でまとめたものだ。この人の思想の核には、大学時代の合奏体験があるらしい。音楽というものから多くのヒントを得て、人間の精神の成り立ちを考える。それはまさに、私が大学の卒論でやろうとしたことで、あの時に、この人の著作に出会っていれば、もっとマシな卒論が書けただろうに、と思う。でも、この人の他の本は、かなり専門的で難しそうなので、出会ったとしても、どっちみち読めなかっただろう、とも思う。
この本は、本を読むのが苦手な私にも読みやすい。音楽関係の人が読んでも、得るところのある本なのではないかと思う。去年の10月に出たばかり。新聞の書評で知った。いい本に出会えた。
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