2月 22, 2010

まだまだ寒い日もあるけど、季節は確実に動いている。通勤途中に咲く梅や、ベランダで咲き始めた沈丁花、動き始めた亀ちゃんなどを見ていると、冬が確実に終わりつつあることが分かる。

先日、朝のバスの中から、毎年みごとな花を咲かせる近所の枝垂れ梅の具合をチェックした。ぼちぼち花が咲き始めている。それを見たとたん、何ともいえない「ありがたい」気持ちが湧いてきた。だって、あんなに美しいものを、無償で毎年見せてもらえるんだから。ああ、今年もまた見せてもらえると思うと、ありがたくて。

梅は特にいい。何といっても、冬のまだ寒い時期に、春の到来を予告してくれる。辛くても、その辛さが確実に終わると分かれば耐えられる。そういう意味で、梅は優しい。桜と梅を比べるなら、私は断然、梅派。温かい環境が整ってから、のうのうと咲き始める桜など、甘やかされたお姫様のようで、私の好みではない。

写真は、ウクライナのピサンキ(イースターエッグ)。サナギと一緒に行った京都のピサンキ展で、サナギが所望した十字架模様のピサンキ。日本人の作家が作ったものだ。今でこそ、イースターと結びつけて祝われているが、昔は土着の信仰の、春のお祭りの際の贈り物だったらしい。ちなみに、十字架模様は、ウクライナにキリスト教が伝わる以前から卵に描かれていたそうだ。

春先に祝われる、この卵のお祭りも、冬から春へと季節が移ることへの感謝の気持ちの表れだろうと思う。

辛さ厳しさも、必ず終わる時がくる。

2 件のコメント:

  1.  白蝶さんは梅派!ですか。
     意外なやうな、納得できるやうな・・・。

     私の誕生日頃に咲く梅は、好きです。
     「武士」といへば、パッと散る桜、が定説ですが、昔は「寒風に耐へる」梅がシンボルだったさうです。

     本居宣長や、小林秀雄さんは、「ソメイヨシノ」をこき下ろしてゐます。古人の好む桜は、ヤマザクラだったのです。

     でも娘の名前に「櫻」の字を使ったのも、他ならぬこの私です・・・。

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  2. ああ、そういえば娘さんの名前でしたね!でも、桜ではなく、櫻なんですね。さすが、ことのはさん!

    私も、これ見よがしに咲く(というか植えられた)ソメイヨシノは、あまり見る気になれません。でも、山の中で人知れず咲いている山桜は大好きです!

    ご両親のしっかりとした愛情のもと、ゆったり育つ娘さんには、本当にぴったりの愛らしい名前だと思います。

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