2月 28, 2010

ビッグイシュー

この前の火曜日、平成2222日は、私の〇才の誕生日だった。(残念ながら、〇のとこだけ「2」じゃないんだな...) で、何か記念になること(もの)を、と思っていて、ぱっとひらめいたのが、「ビッグイシュー」を買うこと。

「ビッグイシュー」というのは、路上で売ってる雑誌。毎月1日と15日に発行される。売ってるのは、主に路上生活の人たち。雑誌代300円のうち160円が彼らの収入になるらしい。前から存在は知っていた。でも、何となく一種の慈善だと思い込み、どうせ内容のない雑誌で、お慈悲で買ってもらってるだけなんだろうと思っていた。そういうチャリティーっぽい精神を持ち合わせない私は、知ってはいても全然買おうと思わなかった。

で、なぜ買う気になったかというと、最近知った素敵な雑貨屋さん、大阪西天満にある「いるふ。」というお店のオーナーが、お店の通信の中でビッグイシューに触れていたため。彼女は毎号買っているらしい。新年号には西原理恵子さんが登場しているというし、「ホームレス人生相談」なる面白いコーナーもあるとかで、これまでの思い込みに反して、ちょっと興味深そうだったので、一度読んでみようと思った次第。

でも、なかなか販売者のおっちゃんに近づく勇気が持てず、毎朝おっちゃんの横を素通りしていた。おっちゃんは、本当に毎日朝早くから雑誌を掲げて立っている。夏も冬も。朝から夕方までずっと。そして、まれに雑誌が売れると、帽子を取って、お礼を言いながら深々とお辞儀する。身なりも、なかなか小奇麗にしていて感じがいい。ちょっとまぶしいぐらい職業意識に燃えている。だから余計に、近寄りがたく、何週間かが過ぎていった。

でも、今日は誕生日。今日なら出来そう!と思って、思い切って買った。私が買いたかったのはバックナンバーだった。あるかな...と、ちょっと心配したけど、おっちゃんはちゃんと持っていた。いつも、大きなかばんにバックナンバーを沢山詰め込んで持ってきているらしい。

読んでみると、けっこう面白い。粒ぞろいの真面目な記事が満載。これでこの値段ならお得かも。また買ってみようと思う。雑誌嫌いの私にはめずらしく、読んでみようと思える雑誌ができた。いい誕生日になったと思う。

2月 22, 2010

まだまだ寒い日もあるけど、季節は確実に動いている。通勤途中に咲く梅や、ベランダで咲き始めた沈丁花、動き始めた亀ちゃんなどを見ていると、冬が確実に終わりつつあることが分かる。

先日、朝のバスの中から、毎年みごとな花を咲かせる近所の枝垂れ梅の具合をチェックした。ぼちぼち花が咲き始めている。それを見たとたん、何ともいえない「ありがたい」気持ちが湧いてきた。だって、あんなに美しいものを、無償で毎年見せてもらえるんだから。ああ、今年もまた見せてもらえると思うと、ありがたくて。

梅は特にいい。何といっても、冬のまだ寒い時期に、春の到来を予告してくれる。辛くても、その辛さが確実に終わると分かれば耐えられる。そういう意味で、梅は優しい。桜と梅を比べるなら、私は断然、梅派。温かい環境が整ってから、のうのうと咲き始める桜など、甘やかされたお姫様のようで、私の好みではない。

写真は、ウクライナのピサンキ(イースターエッグ)。サナギと一緒に行った京都のピサンキ展で、サナギが所望した十字架模様のピサンキ。日本人の作家が作ったものだ。今でこそ、イースターと結びつけて祝われているが、昔は土着の信仰の、春のお祭りの際の贈り物だったらしい。ちなみに、十字架模様は、ウクライナにキリスト教が伝わる以前から卵に描かれていたそうだ。

春先に祝われる、この卵のお祭りも、冬から春へと季節が移ることへの感謝の気持ちの表れだろうと思う。

辛さ厳しさも、必ず終わる時がくる。

2月 13, 2010

PTAって...

今年はPTAの役員に当たってしまっている。くじ引きで、広報委員会の副委員長。でもサボりまくり。なぜなら活動が平日の午前中だから。仕事を半日休まないと参加できない。委員長さんには悪いけど、活動日を平日の夜か、土日にしてもらわない限り、参加できないと言ってある。委員長さんは専業主婦だし、小さな子が3人いるので、夜や週末は無理らしい。スケジュールがまったく合わない...

休んでばかりの人は他にもいる。同じ学年のMさん。先日、私もMさんも、あまりにもサボってばかりというのも気が引けるので、思い切って仕事を半日休み、PTA広報委員会の活動に出席した。メールの連絡網で、名前だけしか知らないMさんからは、いつも「仕事があるので出席できません」という丁寧な返信が返ってくる。その日初めて実際に会ってみると、とても愛らしい小柄な女性。華奢な感じで、ばりばり働くキャリアウーマンという感じではない。

委員会の後、一緒に駅に向かう途中いろいろ話しているうち、Mさんも「独り親」だということが分かった。上の子が6年生、下の子が保育園の3人暮らし。毎朝6時半に家を出て、下の子を駅前の保育園に開園(7時)と同時に預け、かなり遠いところまで働きに出るらしい。夕方、保育園の閉まる時間(19時)に滑り込み、買い物をして家に帰る。当然、上の子(お兄ちゃん)は朝ひとりで小学校に行き、帰ってからも、夜8時近くまで独り。

でも、その日のように、学校の用事で仕事を半日休んだりすると、必然的に残業になり、保育園の迎えに間に合わないので、小学生のお兄ちゃんがバスに乗って、駅前の保育園まで妹を迎えに行くらしい。しかも今、そのお兄ちゃんは体育の時間に骨折した右手を肩から吊るしている。そんな不自由な体で、妹の世話か... お母さんも、まさに「女の細腕」という感じの人だし、なんだか切なくなってしまった。こんな家庭の事情があっても、容赦なくPTAの委員に任命されるのだ。(PTAの規約?に「仕事があるから、という言い訳は通用しません」みたいなことが書いてある。 )

なんだか、そこまでしてPTA活動って本当に必要なんだろうか...と思ってしまう。PTAの活動といっても、中身は、ベルマーク集め(時代遅れ!)・研修係(親を対象にアロマセラピーなど企画する。参加者は少ない)・広報(年に2回の広報紙発行)ぐらいのもの。ただ慣習的に続けているだけの活動。べつに無くても全然かまわない。広報紙なんて、実際いままで一度も目を通したことがない。それに、今年から小学校のウェブサイトが出来て、先生たちが随時、写真入で学校活動などをアップしてくれている。PTAの広報紙は、そのウェブサイトと内容がかぶる。となれば、広報紙はもう要らないのでは?

不要なもののために、毎年多くの働く母親が仕事や子どもを犠牲にしているとすれば、これほど不条理なことはない。そろそろ、やり方を変えるか、いっそ廃止すればいいと思う。問題は、それを提起するのが恐ろしく難しいということ。みんなが要らないと思っているのに、なかなか誰もそれを言えない。言える雰囲気ではない。

でも、そんなことを言っていては、日本の政治と同じで、本当に何も変わらないから、思い切って提案してみようかな。サボってばかりの委員の発言なんて、誰も聞いてくれないかな?

2月 01, 2010

実用美!

最寄り駅のタクシー乗り場に貼ってある地図。料金帯が色で示してある。見るたびに、その実用的かつ美しいのに感動。とうとうケータイで写真を撮った。これ発案した人、すごいと思う。

注:実物はもっと色鮮やかです。