
昨日は中学校の第1回目の保護者会だった。私立の学校というのは、私にとっては未知の世界。特に特定の宗教を柱にした学校など、まったく未経験の世界だ。
まず圧倒されるのは、いたるところに立っているマリア像。校舎の尖塔にイエス様を抱くマリア様、これは遠く離れたJRの電車からも見える。校内に入るとすぐ前庭のところにマリア様。もう少し入ると、中庭の中央にまたマリア様。校舎に入ると、また正面玄関にマリア様!講堂へ行こうと、違う棟に入ると、そこにまたまたマリア様!全部で何人おるねん!分身の術か何かのように、いたるところで出くわすマリア像に、ちょっと不気味さを感じる。(写真は、「中庭のマリア様」)
たしかに、神社やお寺にも像はいっぱいあることはある。でも、たとえばこっちにお稲荷さんのキツネ、あるいは仁王像、奥に行くにつれ、観音様、大黒様、弁天様、阿修羅像...という具合に違った存在が各所に配置されている。こういうのには日本人として慣れている。ところが、この学校ときたら、同一人物が、あちらこちらに配置されているのだ。これは理解に苦しむ。まあ、学校は教会じゃないわけだけど。

そして、次にびっくりしたのが、5月に催される学院祭に、各家庭3品ずつ、何か手作り品を出品しなければならないこと。しかも「材料費は3000円以上」。「以下」ではなく「以上」というところに注目した。手作り、しかもある程度の水準以上ということだろうか。まあ、ものづくりは嫌いじゃない(出来のほうは別として)ので、私はべつに構わないけど、そういうことの苦手なお母さんにはきついんじゃないだろうか。でも、特に誰も驚きの声をあげたりしていなかった。恐るべし!
というわけで、早速ビーズ、天然石、淡水パールなど買いこんで、3品作ってみた。もし売れ残ったら自分で買い取るつもりで、思いきり自分の趣味に合わせて。他の人たちがどんなものを作ってくるのか、まったくわからない。もし、これらが全く水準に達していなかったらどうしよう...それに、材料を全部使い切ったわけじゃないから、一つにつき材料費1000円もかかってないかも。まあそれは内緒。

学校を出て、そのままバスに乗り、つーっと西に行けば神戸の異人館街。その異人館街の西のはずれに神戸モスクがある。戦前から立っている歴史のある建物だ。
その近くには、「ハラール」(イスラム教徒向けの)食料品店が多い。その中の、Kobe Halal Food という、パキスタン人の経営する店が気に入っている。スパイス類の品揃えがよく、値段も安いからだ。
保護者会のあと、不謹慎にも、ついそちらの方に足が向いてしまった。特定の宗教を信仰していないというのは、何て自由なことなんだろう!

昨日の私のお目当ては、Kala Namak 、英語でブラック・ソルト。ヒマラヤで採れる岩塩で、結晶は黒っぽいが、粉末にするとほんのりピンク色。かなり硫黄の匂いがきついので、慣れないとびっくりするが、慣れるとやみつきになる。インドにいたとき、いつもこの塩を使っていた。この塩を使って調理すると、野菜が本当に美味しくなるのだ。ごはんにそのままかけても美味しい。まるで「卵ごはん」のような味になる。健康にもいいらしい。
中学校に用事で行くたび、神戸ハラール・フードに寄ってしまうかも。そして、私の中で、カトリックとイスラムが、どんどんイメージ的にセットになっていく...